議論の停滞状態に応じた個人・グループ思考の切り替えと
理解支援システムの構築による創造的議論の促進に関する研究
グループ議論での停滞を検知し、個人思考とグループ思考を切り替えながら
理解不足を解消する支援を行う研究です。

この研究のポイント
- 議論の停滞状態を検知して個人思考へ切り替える
- 理解不足の解消を支援して新しい発想を生む
- Webシステムで創造的な議論を促進する
背景
グループでは他者のアイデアから刺激を受けられる一方で、他者の発言への対応によって個人の情報処理や発想が妨げられる場合があります。これに対し、個人思考フェーズとグループ思考フェーズを交互に切り替えることで、アイデア生成が促進されることが報告されています1。しかし、既存研究では一定時間で切り替えており、議論の状態に応じた切り替えの効果は十分に明らかになっていません。
また、議論の内容や他者の意見を十分に理解できていない場合、議論への参加や新たな発想が妨げられる可能性があります。しかし、グループ議論では他者の意見を理解しながら考える必要があり、認知的負荷が生じます。一方、個人で考える時間には、他者とのやり取りによる負荷を受けずに情報を整理し、自分の知識と結びつけられる利点があります2。
目的
議論の停滞状態に応じて個人思考フェーズとグループ思考フェーズの切り替えを支援するとともに、個人フェーズで議論中の不明点や理解不足を解消し、得られた情報を新しい発想につなげることで、創造的議論の促進を目指します。
手法
参加者が付箋を共有しながら議論を行うWebシステムを構築します。各参加者が議論の行き詰まりを申告でき、その割合が一定の閾値に達すると、個人思考への切り替えを提案します。個人フェーズでは、議論中に分からなかった内容を情報カードなどで確認・整理し、自分の言葉で説明するとともに、新たなアイデアを考えます。その後、理解した内容や新しいアイデア、個人で考えても解決できなかった質問をグループに共有し、議論を再開します。
成果
取り組み中です。
参考文献
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Korde, R., & Paulus, P. B. (2017). Alternating individual and group idea generation: Finding the elusive synergy. Journal of Experimental Social Psychology, 70, 177–190. ↩
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Mende, S., Proske, A., & Narciss, S. (2021). Individual preparation for collaborative learning: Systematic review and synthesis. Educational Psychologist, 56(1), 29–53. ↩